視点を変えるだけのシンプルなこと


あけましておめでとうございます。
2019年もどうぞよろしくお願い致します。

さて新年1発目は

ソリューション・バンク ブリーフセラピーの哲学と新展開 著:長谷川啓三 2005 金子書房

について。

ずーっと読みたかった書籍
やっと手に入ったので

相変わらず長谷川先生の本は分かりやすいですね!
またブリーフセラピーもシンプルかつ深い技法なので
説明もシンプル!




いいとこ探し

カウンセリングにきて
「○○だから◆◆なんです」と
クライエントさんなりの
原因と結果を話してくれます

それを聴いて
カウンセラーは
では◆◆をなんとかして△△できるよう考えましょう

といってしまうことが多いようです

それで、過去の経験や認知のパターンなんかを
ある種「上手く行っていないところ」を探ったり
「なぜ」という原因を探って解決を導こうとします。


対して
ブリーフセラピーの特徴として
「上手くいっている」ところを探します

たとえば「いつも◆◆なんですか?
少しでも△△に近い時はありませんか?
それはどんな時ですか?」

という質問をします。
その上手くいくことを
もっと増やしていくことで

解決に向かうのです。

お気づきかもしれませんが
その質問で○○は触れていません

つまり原因はあまり気にしていないということ

原因はクライエントさんの
捉え方によるものなので
正解か不正解かは無いといっても
いいでしょう。
そこに触れようとすると
セッションが長引くだけです。

この点において
ブリーフ(短期)なのです。

悪者がいない

原因を探ろうとしないということは
悪者がいないと言い換えられるかもしれません

書籍の中で紹介されている不登校の事例で
母親がカウンセラーに
夫は優しすぎて子どもが学校に行かない事に
何も言わないと怒りながら訴えます。

優しすぎる夫(原因)→不登校を助長(結果)
というふうに
夫を悪者扱いします

しかしセラピストは
「そのやさしさがあるから結婚したのでは?」
と視点を変えてやります。

これはリフレーミングと呼ばれる技法で
枠組みを変えてやることで
夫が悪者ではなくなりました

夫婦が協力して子どもが
学校にいけていないことに
取り組めるようになるわけです。

さいごに

書籍を読んでもらえれば
いろんな事例がかかれてあるので
体感的に
いいとこ探しや原因を気にしないことが
分かると思います。

共通しているのは
ユーモアがあってシンプルで
クライエントさんが取り組みやすい介入
です。

え?そんなこと?それだけ?
というようなことでも
解決になったりします

根本的な解決とは
心から悔やみ改心する
と思いがちで
そこに触れていこうとすればするほど

ややこしくなって長引きます
当然、それだけお金がかかります(笑)

シンプルでダイレクトに
解決にフォーカスをあてる術を知っておく必要が
あると思います

原因がなんだってんだ

の続きにあたる記事になりました



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