こんばんは!
寒い日が続きますが、春が近い気がしている私です。
太陽の感じとか、街の雰囲気とか…
さて、今回は、
『雰囲気としての心理面接 そこにある10の雰囲気』 著:高良聖 2005年 日本評論社
を読んだので、書いてみたいと思います。クライエントとカウンセラーで共有される言葉では言い表せられないもの
を「関係性」や「間」、「空気」として語られます。
しかしこれはそこにいる2人だけにしか分からないし、同じものは存在し得ないので
そこに特化した書籍や研究はそれほど多くないと思います。
この書籍では高良先生の経験を基に
カウンセリングで体感する10の雰囲気をそれぞれ
面接場面を切り取って説明してくださるので
「あ~この経験あるある。」「はー!その捉え方もできるのか。」
とサクサク読めました。
面接がいい風に進んでいる事って分かりやすいと思います。
逆に悪い時って、「なんか上手く行かないなー」とは感じるけれど
どう悪いかて、あまり見たくないですよね…セラピストも人間なので。笑
特にこの本では
ストーミーな雰囲気や、むなしい雰囲気、空回りの雰囲気を感じるとき、
どのようにクライエントを理解してきたかについて
著者自身の経験を織り交ぜて構成されています。
例えば、セラピストがどうしようもないと無力さむなしさを感じるとき
必ず2者間のラポールを振り返る(取り戻す)べきであるという点には納得です。
また、投影同一視によるストーミーな雰囲気を取り上げ、自己開示するのですが
その言い回しも、絶妙な伝え方だなと思いました。
*著作権の関係で書きにくいので読んでみてくださいね
一番印象に残っているのは、
「心理学的支援を提供するサービス業」を意識するということ。
サービス業と言うと、少し冷たさを感じてしまうのですが
クライエントさんのニーズを引き出したり、受容的に聴いて
意味のある時間を提供する(必ずしも解決だけではない)のが我々の仕事だと
改めて思います。
雰囲気をつくるものとして
ことば以前のものについても触れられています。
特に視線については、私もまだまだ苦手です。
「人の顔を見るのに努力を惜しまない。」
練習が必要です。。
もうひとつ、ユーモアについても触れています。
私がカウンセリングで最も大事にしている「笑い」
これが2人で共有されると希望の雰囲気がうまれます。
つまり、悩みから心的距離が取れて、
ちっぽけに思えるようになったり
かわいくみえたりして、笑うのです。
そうなればカウンセリングも終わり。
高良先生も同じことを書かれています。
クライエントさんのお役に立てるような
ヒューマンサービスをする者のとして
雰囲気の観察や自分自身の点検を
欠かさず行っていきたいものです。
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